2023年G7広島サミット

 5月19~21日に広島市で開かれる、主要7カ国首脳会議(G7サミット)まで19日で、あと1カ月となりました。

 広島市民の生活にも少しずつ影響が出てきています。

 G7サミットまで1カ月 市民生活に影響も 首相襲撃事件で警備強化(朝日新聞)

 平和公園の周辺の街角では、警官が立って警備をしています。


 物々しい雰囲気で開催される、今回のG7サミットですが、広島で行われる以上、その第一目標は「核兵器廃絶」「恒久平和」に有ると考えます。

 しかし、私は悲観主義者ではありませんが、利害関係が交錯する世界の現状に鑑みるに、これらの目的に沿った、話し合いによる具体的な成果が得られるとは、あまり考えていません。


 例を挙げると、現在ロシアが配備を進めている最新型弾道ミサイル「サルマト」は、地球上のあらゆる地点を目標とすることができ、1発着弾するだけで、テキサス州に匹敵する面積が消失する破壊力があるといわれています。

 問題なのは、この大規模破壊兵器が無差別に広範囲の破壊を行ったうえ、焦土と化した土地の放射能汚染により、敵味方とも退避するしかないことです。

 こんな代物はすでに時代遅れであり、配備は行われても、実際に使用された際の意味は、ほとんどないのではないでしょうか。


 ただし、たとえ戦術核兵器のレベルでも使用されれば、その報復攻撃は避けられず、世界大戦となって、全人類の三分の一が一日で失われる、といった事態になる可能性はあるでしょう。

 すなわち最初に先制核攻撃を行った指導者は、かつてのヒトラー以上に、愚かで残虐な人物として、世界史にその名を刻むことになります。


 当面の今後の世界は、大規模破壊兵器の配備が行われると、それに対抗するレベルの兵器の配備が行われるということの繰り返しで、さらに核兵器の廃絶からは遠ざかるのではないでしょうか。

 私が想像する楽観的な未来とは、100年くらい経過した後に、全ての核兵器が使用されないまま老朽化して役に立たなくなるという状況になることで、ひとまずの平穏が得られるという展開です。